物流の歴史を紐解くと、古代から現代に至るまで、人類はいかにしてモノを効率的に運ぶかという大きな課題に挑み続けてきたことがわかります。 古代における物流は、人の手渡しや家畜(馬やラクダなど)、あるいは小舟を用いたものであり、その搬送量は極めて限定的でした。目的地に到達するまでには数ヶ月単位の膨大な時間を要し、気候や治安のリスクに常に晒されていました。 しかし現代では、大型トラック、巨大なコンテナ船、航空機などの輸送機器の飛躍的な進化により、搬送量は古代とは比較にならないほど劇的に増大し、かつ輸送時間も劇的に短縮されています。
さらに、古代と現代の物流における決定的な違いは「容器の進化」と「搬送量の捕獲・制御」にあります。 古代の容器は、麻袋やツボ、不規則な形の木箱など、形状が不揃いで積み重ねに向かないものが主流でした。対して現代は、パレット化を前提とした段ボール箱やプラスチックコンテナ(プラコン)など、「立方体を保ち、規則正しく段積み(スタッキング)できる容器」が標準化されました。 この「規格化された立方体」の出現こそが、荷姿を一定に保つことを可能にし、結果としてコンベヤによる自動搬送や自動倉庫システム(AS/RS)といった省力化・機械化の発展を強力に牽引した最大の要因です。
また、現代の物流ネットワークは、単に「より早く、より多く」運ぶことだけを目的としていません。大量の物量をシステム(WMS等)で正確に把握(捕獲)し、輸送中の振動や温度変化から商品を守る「品質の高度な維持」、そして作業運用に携わる人員や社会全体の安心を担保する「安全性の厳格な確保」が最重要課題として考慮されています。 点(高度に自動化された物流施設)と線(安全かつ最適化された輸送ルート)の精密な組み合わせが、今日の高度な物流ネットワークを構成しているのです。

本著作では、このように規格化された段ボールケース等でパッケージ化された入荷物を扱い、店舗納品や通販出荷を支える「配送センター(物流施設)」の物量計算および設備規模計算(Tera計算)について、より実践的かつ詳細に解説していきます。
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