物流施設計画及び改善|関連知識 __メニューへ__

jp eng tw ___ By 物流技術研究所
物流不動産・ネットワーク構造

物流拠点数と規模の定義

日本全国で本格的な「物流センター・配送センター」として機能している拠点は、約2.5万〜3万箇所存在すると推計されています(全国の郵便局約2.4万局と同等〜やや多い規模)。

1. 規模別の物流拠点数(推計)

大規模センター(床面積 10,000㎡以上 / 約3,000坪以上)

  • 推計数: 約3,000棟
  • 特徴:

    近年の高速IC周辺に増加している「マルチテナント型(複数企業が入居する巨大賃貸施設)」や、大手ECサイトのハブセンター(フルフィルメントセンター)などが該当します。

中規模センター(床面積 1,000㎡〜10,000㎡未満 / 約300坪〜3,000坪未満)

  • 推計数: 約27,000棟
  • 特徴:

    エリア管轄のトラックターミナル、スーパー・コンビニの専用配送センター、メーカー・卸の自社倉庫など、日本の物流ネットワークの主力として最も広く普及しています。

小規模センター(床面積 500㎡〜1,000㎡未満 / 約150坪〜300坪未満)

  • 推計数: 約30,000棟(500㎡以上の合計は全国で計約6万棟)
  • 特徴:

    宅配便の地域営業所(ラストワンマイルの末端配送拠点)や、都市部にある小型荷捌き場などが含まれます。

📌 【補足】倉庫全体の数と営業倉庫の実態

農作業用小屋や店舗バックヤード等を含めると国内の倉庫は数十万棟にのぼりますが、実質的な「物流センター」は1,000㎡以上の約3万棟です。

なお、他社から有償で荷物を預かる国土交通省登録の「営業倉庫」(令和4年度統計)としては以下の通りです:

・普通倉庫運営企業: 約5,600社/冷蔵倉庫運営企業: 約1,260社
・営業倉庫の推計棟数: 全国に約1万〜1.2万棟

2. 小規模・中規模・大規模の定義

法律上の統一定義はありませんが、物流不動産の実務においては一般的に「延床面積」を基準として以下の区分が用いられます。

大規模物流センター

  • 定義: 延床面積 10,000㎡(約3,000坪)以上 の施設
  • 特徴: 複数荷主が入居する「マルチテナント型」や大型ハブ拠点。超大型施設では10万㎡(約3万坪)を超えるものも存在します。

中規模物流センター

  • 定義: 延床面積 1,000㎡〜10,000㎡未満(約300坪〜3,000坪未満) の施設
  • 特徴: 特定企業が専用設計・一棟借りする「BTS型(ビルド・トゥ・スーツ)」や、地域スーパー等の専用センター。実務上最も需要が高いサイズです。

小規模物流センター

  • 定義: 延床面積 500㎡〜1,000㎡未満(約150坪〜300坪未満) の施設
  • 特徴: 宅配便のラストワンマイル拠点や都市型デポ。小型トラックや配送バンへの積み替えを主目的とします。
💡 業界レポートによる独自の定義について
CBRE等の大手物流不動産調査会社では、分析の厳密化のため「10,000坪(約33,000㎡)以上」を特に「大型物流施設」と定義するなど、調査機関によって独自の閾値が設定される場合があります。

3. 大型物流施設に「4〜5階建て」が多い理由

日本の大型物流センターが4〜5階建てに集中する背景には、建築関連法規とデベロッパーの投資効率(コスト)による合理的な理由があります。

📌 結論

「高さ31m制限を回避し、高い天井(5.5m)を維持したまま、土地の許容容積率(200%)をピッタリ消化する」というパズルを解いた結果、最も合理的な解として現在の「4〜5階建て」が定着しています。