物流のデータ分析の方法・手順と活用について メニューへ_

jp eng tw ___ By 物流技術研究所

2.データ分析手法と分析手順

2-2.顧客は出荷特性をどこまで把握しているか

1)物量の把握

物量把握の5段階レベル
【解説】企業内における物量把握のギャップと設計要件

企業の各部門は、それぞれの立場や目的に応じて「物量」を異なる次元(レベル)で把握しています。

多くの企業は「Cレベル」までの把握にとどまっていますが、実際の物流センターのシステムを設計するためには、さらに深い分析が必要です。

つまり、物流システムの設計には、必ず「Eレベル(商品特性・出荷方法・物量・時間の関係性)」の把握が前提条件となります。これを具現化するプロセスが、以下の「データ分析(EIQ分析) ⇒ 物流ブロックフロー ⇒ タイムチャート」という3ステップの作成です。

2)物流ブロックフローとは

物流ブロックフローの図解
【解説】物流ブロックフローの役割

データ分析(EIQ分析など)の結果に基づき、商品の入荷から保管、ピッキング、仕分け、出荷に至るまでの「モノの動き(動線)」と「処理量のボリューム」を視覚的にマッピングした設計図です[cite: 12]。

図中では、パレット単位・ケース単位・バラ単位といった「荷姿」や「温度帯(常温・冷蔵など)」に応じてフローが分岐・合流する様子が描かれています[cite: 12]。どの作業エリアにどれだけの物量(PL数・ケース数・行数など)が流れるかを示すことで、必要な機器の能力や人員配置を算出するための基礎となります。

3)タイムチャートとは

作業タイムスケジュールの図解
【解説】タイムチャートの役割

物流ブロックフローで設定されたモノの動きに対し、「時間の概念」を組み込んだスケジュール表です[cite: 13]。

図では、横軸に時間(9時〜21時など)、縦軸に作業フロアや業務内容(入荷、保管、ピッキング、検品など)を配置し、各工程がどの時間帯にどれだけのピークを迎えるかが可視化されています[cite: 13]。「15時のトラック出発に間に合わせるためには、ピッキングを何時までに終わらせる必要があるか」といった時間的制約(前述のEレベル)をシミュレーションし、設備の稼働率や人員のシフト(稼働時間延長や前倒し作業の要否)を決定するための最終的な設計根拠となります。