実務において、「出荷のABC分析」と「在庫のABC分析」の結果(ランク区分)が一致しないことに気付いていますか?
例えば、1週間の出荷データと在庫データをアイテムごとに集計し、それぞれの平均でABC分析を行うと、アイテム構成が全く合わない現象が起こります。
なぜ不一致が起こるのか?
例えば、あるA商品が出荷ランクでは「A1(最上位)」なのに、在庫ランクでは「C」になることがあります。
これは、入荷直前で在庫に「安全在庫」しか残っていないタイミングで分析を行ってしまうために起こる現象です。 このような状況は、皮肉なことに上位ランク(回転率の高い商品)ほど頻繁に発生します。
「出荷のABC分析」と「在庫のABC分析」どちらを正と見るべきでしょうか。
出荷のための在庫なのですから出荷データが正です。現在の在庫量を見るのではなく、設定している最大在庫日数を見てください。もし出荷データに一週間でA1ランクからBランクに下降したアイテムが有ったら直ちにBランクにふさわしい最大在庫日数に設定を変え、入荷物量を少なくする必要が有ります。この管理を正確に行うことにより不要在庫を防ぐことが出来ます。
気を付けなければならないことのもう一つは、出荷データと在庫データが同じ比率で集計した時、区分された各グループの集計バランスは「出荷のABC分析」と「在庫のABC分析」は同じになります。 グループ集計バランスは同じでも、構成されるアイテムが違います。
もう一つ在庫データの問題は1ヶ月・3ヶ月・半年・一年単位で集計することです。出荷変調は一週間から10日位で有れます、1ヶ月以上の集計で見ては行動が遅くなります。 出荷データは1日単位に集計しますから時系列が細かく傾向を早期につかむことが出来ます。
現在の出荷傾向が正で、在庫は出荷傾向により修正されるが側に有ることを知ってください。